不動産コラム

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親の家が空き家になる前に|市川市の不動産売却で準備しておきたいこと

親の家が空き家になる前に|市川市の不動産売却で準備しておきたいこと

2026.09.14

実家の将来については、空き家になってから動き出すのではなく、ご両親が元気なうちに家族で話し合っておくことをおすすめします。判断力と体力がそろっている時期にしか進められない手続きが多く、先送りするほど選べる道が狭まっていくためです。たとえば認知症などによって契約の内容を理解し判断する力が失われると、本人が有効に売買契約を結ぶことが難しくなります。管理が行き届かない状態が続き、行政の指導に従わないまま勧告を受けると、土地の固定資産税の軽減措置が外れる場合もあります。市川市・船橋市・浦安市を中心に不動産売却や相続のご相談を受けている株式会社エニシングにも、「まだ売ると決めたわけではないが、そろそろ考えておきたい」という内容のご相談をいただくことがあります。本記事では、売却を決めていない段階でも家族で進められる準備、市川市ならではの不動産事情、そして今の価値を知っておく意味について整理しました。 INDEX 1. なぜ親が元気なうちから実家の将来を考えるべきなのか 1-1. 空き家を放置することで発生する「税金・維持管理」の重い負担 1-2. 認知症による資産凍結リスクと家族への影響 2. 将来の売却を見据えて今すぐ家族で準備できること 2-1. 実家の名義人や権利関係、土地の境界線を正確に把握する 2-2. 権利書などの重要書類の保管場所の確認と、無理のない家財整理 2-3. ご両親の希望を尊重した今後の住まい方についての話し合い 3. 市川市の不動産事情と将来手放す際のポイント 3-1. 都心へのアクセスが良く利便性の高い市川市エリアの需要と傾向 3-2. 市川市が実施している空き家関連の支援制度や相談窓口の活用 4. まだ売らなくても「今の実家の価値」を知っておくメリット 4-1. 現在の相場を把握することが将来の介護費用や資金計画の目安になる 4-2. 市川市の地域事情に精通した信頼できる不動産会社の選び方 5. 実家の将来についての早めの準備が家族全員の安心につながる 1. なぜ親が元気なうちから実家の将来を考えるべきなのか 早めに動くべき最大の理由は、空き家になった後に取れる選択肢は、なる前に比べて確実に少なくなるという点にあります。誰も住まなくなった家は、税金や管理の負担を生み続ける一方で、時間の経過とともに建物の価値が下がっていきます。しかも所有者本人の判断能力が失われれば、売る・貸す・解体するといった決断そのものが宙に浮いてしまいます。準備の有無が数年後の家計に直結する、というのが実務での実感です。 1-1. 空き家を放置することで発生する「税金・維持管理」の重い負担 空き家は、住んでいなくても費用が発生し続ける資産です。誰も使っていない建物に、毎年決まった支出が積み重なっていきます。 主な負担として、次のような項目が挙げられます。 費用・負担の種類 内容 固定資産税・都市計画税 居住の有無にかかわらず毎年課税される 火災保険・地震保険 空き家は契約条件が変わる場合があり、保険料が上がることもある 水道・電気の基本料金 管理や換気のために契約を残すと発生し続ける 通院や帰省を兼ねた管理交通費 遠方に住む子世代ほど負担が大きくなる 庭木の剪定・修繕費 台風や大雪のたびに突発的な出費が生じる さらに見過ごせないのが税制上のリスクです。2023年12月13日に施行された改正空家法により、従来の「特定空家」に加えて、その前段階にあたる「管理不全空家」についても、市区町村の指導に従わず勧告を受けた場合には住宅用地特例の対象外となる仕組みが導入されました。小規模住宅用地では固定資産税の課税標準が原則として評価額の6分の1に軽減されているため、特例が外れると税負担は大きく増える可能性があります。ただし負担調整措置などがあるため、実際の税額が一律に6倍となるわけではありません。 区分 状態の目安 税への影響 管理不全空家 放置すれば特定空家になるおそれがある状態 指導に従わず勧告を受けると住宅用地特例が解除される 特定空家 倒壊の危険、著しく衛生上有害、景観を損なうなどの状態 勧告で特例解除、命令違反には過料、行政代執行の対象にもなる 雑草の繁茂や屋根材のはがれといった、一見小さな不具合の放置が指定の入り口になります。誰かが定期的に見に行ける体制を作れるかどうかが、実際の分かれ目です。 ✓ポイント:空き家の維持費は「年間いくら」という固定額だけで捉えると見誤ります。台風後の修繕、行政指導への対応、離れて暮らす家族の移動時間といった不定期な負担まで含めて、はじめて実像がつかめます。負担を洗い出す作業は親が元気なうちのほうが正確に進みます。 出典:空家法とは|国土交通省 1-2. 認知症による資産凍結リスクと家族への影響 税金以上に深刻なのが、所有者の意思能力が失われることで不動産が動かせなくなる、いわゆる資産凍結です。認知症などによって売買契約の内容や結果を理解し判断する力を失った場合、本人が有効に契約を結ぶことは難しくなります。加えて、子どもだからという理由だけで、親名義の不動産を代わりに売却することはできません。認知症と診断されたこと自体が売却を不可能にするわけではなく、判断の分かれ目はあくまで契約時点の意思能力にあります。 厚生労働省の認知症施策推進基本計画では、2022年時点の推計をもとに、2040年には認知症が約584万人、軽度認知障害が約613万人となり、高齢者の約3.3人に1人がいずれかに該当すると見込まれています。決して他人事の数字ではありません。 凍結状態に陥ると、家族には次のような影響が及びます。 介護費用が必要になっても、実家を売って充てるという手段が使えない 成年後見制度を利用する場合、居住用不動産の売却には家庭裁判所の許可が必要になる 手続きに時間がかかり、その間も空き家の維持費が発生し続ける 対策としては、判断能力が十分なうちに家族間の信託や任意後見契約を検討する方法があります。任意後見契約は公正証書で締結する必要があり、契約の効力が生じるのは判断能力が低下した後に家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時点です。家族間の信託も含め、契約内容や与える権限の範囲によって将来の不動産処分の可否が変わるため、実務上は司法書士や弁護士などの専門家に相談しながら設計するほうが安心できます。 出典:認知症施策推進基本計画(令和6年12月)|厚生労働省 出典:任意後見契約|日本公証人連合会 2. 将来の売却を見据えて今すぐ家族で準備できること 売却を決めていない段階でも、進められる準備は数多くあります。むしろ、「売る/売らない」を決める前の情報整理こそが、後の選択肢を広げる土台になります。名義、境界、書類、家財、そして親の希望。この5つを押さえておくだけで、いざというときの手続きは大きく変わってきます。 2-1. 実家の名義人や権利関係、土地の境界線を正確に把握する まず確認したいのが、その家が誰の名義になっているかです。長く住み続けた家では、祖父母の名義のままになっているケースが珍しくありません。 登記名義人は誰か(法務局で登記事項証明書を取得すれば確認できる) 建物と土地の名義が一致しているか 抵当権の抹消登記が済んでいるか 隣地との境界標が現地に残っているか、境界確定測量の記録があるか 名義が古いまま放置されている場合は、相続登記の義務化にも注意が必要です。相続で不動産を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内の登記申請が義務づけられ、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となります。2024年4月1日より前に発生した相続も義務化の対象です。すでに相続による取得を知っていた不動産は原則として2027年3月31日までが期限となり、2024年4月以降に取得を知った場合はその日から3年以内が期限になります。 境界については、越境した樹木やブロック塀が後々のトラブルの火種になりがちです。ご両親が隣家と良好な関係を保っている今のうちに現地を一緒に歩き、認識をすり合わせておくと、売却時の交渉が驚くほどスムーズに運びます。 出典:相続登記の申請義務化について|法務省 2-2. 権利書などの重要書類の保管場所の確認と、無理のない家財整理 書類の所在確認は、家族が集まったタイミングで済ませておきたい作業です。所有者本人しか置き場所を知らない書類は、いざというときに探し出せません。 書類 用途 登記識別情報通知(権利証) 所有権移転登記で通常使用する重要書類。紛失していても一定の代替手続がある 測量図・境界確認書 土地の範囲を示す資料として買主が確認する 確認済証 工事着手前に建築計画が建築基準関係規定に適合することを確認した書類 検査済証 工事完了後に完了検査を受けたことを示す書類 購入時の売買契約書・領収書 取得費として譲渡所得の計算に使える 増改築やリフォームの記録 建物の状態を買主に説明する材料になる 購入時の契約書は特に重要です。契約書などから取得費を確認できない場合は、売却額の5パーセント相当額を概算取得費として用いることができますが、実際の取得費がそれを上回るケースでは譲渡所得税の負担が重くなります。契約書が見当たらなくても、当時の資料から取得費を確認できる場合があるため、売却前に一度探しておく価値があります。 家財整理については、一度に片づけようとすると親子ともに疲弊します。写真や手紙など思い出の品から手をつけると衝突しやすいため、まずは季節家電や古い書類など判断に迷わないものから始めるのが無難です。「捨てる」ではなく「残すものを選ぶ」と言い換えるだけで、ご両親の受け止め方は変わります。 ✓ポイント:書類探しと家財整理を同時に進めると挫折しやすくなります。書類の所在確認は数時間で終わる作業なので先に片づけ、家財整理は年単位の計画として月に一部屋ずつ進める。この順番なら、親世代の負担を抑えたまま準備が形になります。 出典:No.3258 取得費が分からないとき|国税庁 2-3. ご両親の希望を尊重した今後の住まい方についての話し合い 準備の核心は、書類でも数字でもなく、ご両親自身がどう暮らしたいかにあります。子世代が先に結論を用意して切り出すと、「早く家を処分したいのか」と受け取られ、話し合いそのものが止まってしまいます。 会話のきっかけとしては、近隣の空き家の話題から入る、自分たちの住まいや老後の話を先に持ち出す、帰省時に設備の傷み具合を一緒に見て回るといった切り口が使われます。確認しておきたいのは、可能な限り自宅で暮らしたいのか、施設や子世帯との同居も視野に入れているのか、そして家を残したい気持ちがどの程度あるのかという3点です。結論を急ぐ必要はありません。方向性を共有できていれば、状況が変わったときに家族の判断が割れずに済みます。 3. 市川市の不動産事情と将来手放す際のポイント 市川市は、将来売却を検討する場合に比較的有利な条件がそろったエリアです。都心への通勤圏として安定した住宅需要があり、地価も上昇傾向が続いています。加えて市独自の空き家対策や相談窓口が整備されており、所有者が使える選択肢は決して少なくありません。 3-1. 都心へのアクセスが良く利便性の高い市川市エリアの需要と傾向 市川市はJR総武線、東京メトロ東西線、京成本線、都営新宿線、武蔵野線、北総線が通り、東京都心まで20分台で到達できる駅も複数あります。この利便性が地価に反映されています。 千葉県が公表した令和8年(2026年)地価公示の資料によると、市川市の平均価格と平均変動率は次のとおりです。 用途 2026年の平均価格 平均変動率 住宅地 306,700円/平方メートル +3.0% 商業地 1,357,100円/平方メートル +6.9% 全用途 430,800円/平方メートル +3.8% 全用途平均の価格は、県内では浦安市に次ぐ2位です。ただし公示地価は標準地の価格であり、個別の不動産の売却価格をそのまま示すものではありません。 市内でも駅からの距離による差は大きく、内陸部と駅至近エリアでは買主の層も売却期間の見通しも異なります。「市川市の相場」という大づかみの数字ではなく、その町丁単位の取引状況を確認することが判断の精度を高めます。 出典:令和8年地価公示(市区町村別・用途別平均価格及び平均変動率一覧表ほか)|千葉県 3-2. 市川市が実施している空き家関連の支援制度や相談窓口の活用 市川市には空家対策課が置かれ、空き家に関する相談を受け付けています。2023年1月には千葉県宅地建物取引業協会市川支部および全日本不動産協会千葉県本部と協定を結び、活用方法の提案から賃貸・売買、リフォームや解体まで相談できる体制を整えました。 利用できる主な制度は次のとおりです。 空家活用マッチングサービス:所有者と活用希望者の情報を市に登録し、条件の合う相手を引き合わせる仕組み インスペクション費用の助成:マッチングサービス登録者を対象に、建物の性能調査費用の2分の1(上限5万円)を助成 空家除却・活用事業補助金:特定空家の除却や空き家の活用などに対する助成。事業ごとに対象区域、建物の状態、活用目的といった要件があり、年度予算の範囲内で実施される 被相続人居住用家屋等確認書の発行:空き家の譲渡所得3,000万円特別控除を受ける際に必要な書類 このうち3,000万円特別控除は、昭和56年5月31日以前に建築された家屋などの要件を満たす場合に、相続した家の譲渡所得から原則として最大3,000万円を控除できる制度です。ただし2024年1月1日以後の譲渡で、対象となる家屋と敷地を取得した相続人が3人以上いる場合は、1人当たりの控除上限が2,000万円となります。売却代金が1億円以下であることなど、ほかにも適用要件があります。適用期限は2027年12月31日までで、相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却しなければなりません。判断が難しい制度のため、該当しそうな場合は早い段階で税務署や税理士に確認しておくと安心です。 ✓ポイント:市の補助制度は年度予算の範囲内で運用されるものが多く、受付期間や要件が毎年見直されます。「使えるはず」と見込みで動くのではなく、検討を始めた時点で空家対策課に現状を伝え、対象になり得るかを確認しておくほうが確実です。 出典:空家対策課|市川市 出典:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁 4. まだ売らなくても「今の実家の価値」を知っておくメリット 査定は売却の申し込みではありません。現在の価値を数字で把握しておくことが、その後の資金計画と家族の意思決定を支える基礎データになります。介護が必要になったとき、相続が発生したとき、いずれの局面でも「あの家はいくらになるのか」という前提が共有されているかどうかで、家族の動き方は変わってきます。 4-1. 現在の相場を把握することが将来の介護費用や資金計画の目安になる 実家の価値を知る意味は、主に3つあります。 介護施設への入居費用を、自己資金だけで賄うのか実家の売却も選択肢に入れるのか判断できる 将来売却した場合にどの程度の資金になるのか、家族で共通の見通しを持てる きょうだい間で遺産分割を話し合う際、共通の前提として使える ここで注意したいのは、不動産会社の査定額と相続税評価額は別物という点です。相続税の申告が必要かどうかは、土地については路線価方式または倍率方式、家屋については原則として固定資産税評価額に基づいて評価し、預貯金や有価証券など他の相続財産も含めた正味の遺産額と、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」という基礎控除などを踏まえて判断します。査定額はあくまで売却時の目安として活用する数字にほかなりません。 とはいえ相続では、不動産の価値を誰も把握していないまま話し合いが始まり、感情的な対立に発展するケースが少なくありません。誰かが住み続ける、売って分ける、共有名義にする。どの案を選ぶにしても、金額の裏づけがあれば議論は現実的な方向に進みます。査定を受けたからといって売却を迫られることはなく、数年おきに数字を更新しておけば地価の動きも自然と見えてきます。 出典:No.4602 土地家屋の評価|国税庁 4-2. 市川市の地域事情に精通した信頼できる不動産会社の選び方 売却時期が未定の段階では、目先の査定額の高さよりも、長く相談できる相手かどうかを基準に選ぶことをおすすめします。 見極めのポイントとして、次の点が挙げられます。 市川市内の取引実績があり、町丁単位の需要を具体的に説明できるか 査定額の根拠となる成約事例を示せるか 相続や空き家に関する制度を把握し、税理士や司法書士と連携できるか 「今すぐ売るべき」と決断を急がせず、売らない選択肢も含めて助言するか 査定額は各社の販売戦略によって差が出ます。相場から大きく離れた金額を提示された場合は、その根拠を必ず確認してください。 ✓ポイント:不動産会社との関係は、売却を決めてから築くものではありません。まだ売らない段階から相談し、地域の動きを聞ける相手を持っておく。この積み重ねが、いざ判断を迫られたときの初動の速さにつながります。 5. 実家の将来についての早めの準備が家族全員の安心につながる 親の家が空き家になる前にできる準備は、名義や境界の確認、書類の所在把握、家財整理、そして親の希望の共有と、いずれも今日から着手できるものばかりです。空き家になってからでは、税負担の増加や資産凍結といった制約を抱えた状態で判断を迫られることになります。判断できる人がそろっている「今」こそが、最も選択肢の多い時期にほかなりません。 市川市は都心へのアクセスに恵まれ、住宅需要も地価も底堅く推移しているエリアです。市の支援制度や相談窓口も整備されており、所有者が動きやすい環境が用意されています。株式会社エニシングは、市川市・船橋市・浦安市を中心に、不動産売却・相続・空き家・収益物件のご相談に対応してまいりました。「まだ売ると決めていない」段階からのご相談も歓迎しております。ご家族での話し合いの材料が必要になりましたら、どうぞお気軽にお声がけください。
相続した実家をどうする?市川市の不動産売却を決める前に考えたい選択肢

相続した実家をどうする?市川市の不動産売却を決める前に考えたい選択肢

2026.08.24

親から市川市の実家を相続したものの、売ると決めたわけではない。そうした段階で情報を集めている方に向けて、判断の材料を整理します。結論から言えば、相続した実家の扱いは大きく「売却」「保有・自己利用」「賃貸」の3つに整理でき、管理状態の悪化や税制上の期限によって、判断を先送りするほど選択肢が狭まる場合があります。誰も住んでいない空き家でも固定資産税は課され続け、建物は人の出入りがないほど傷みが早く進むためです。市川市は都心へのアクセスと住環境のバランスから住宅需要が安定している一方、築年数の経過した木造住宅は、放置期間が長引くほど「建物付き」では売りにくくなります。市川市・船橋市・浦安市を中心に不動産売却や相続のご相談へ対応してきた株式会社エニシングが、3つの選択肢それぞれのメリット・デメリットと、後悔しないための判断基準を解説します。 INDEX 1. 市川市の実家を相続したら考えるべき3つの選択肢 1-1. まとまった資金を得て維持負担をなくす「売却」 1-2. 将来の活用や居住を見据えて維持する「保有・自己利用」 1-3. 実家を残したまま定期的な収入源に変える「賃貸」 2. 実家を「売却」するメリットとデメリット 2-1. メリット:固定資産税や管理の負担から解放される 2-2. デメリット:思い入れのある家や土地を手放すことになる 2-3. 市川市の相場や不動産需要から見る売却のタイミング 3. 実家を「保有(空き家)」し続ける際のリスクと注意点 3-1. 誰も住んでいなくても固定資産税は発生し、区域によっては都市計画税もかかる 3-2. 放置による建物の急速な老朽化と、近隣トラブルのリスク 3-3. 「特定空家」に指定されると税金の優遇措置が外れる危険性 4. 実家を「賃貸」に出すための条件とハードル 4-1. メリット:愛着のある資産を手放さずに家賃収入を得られる 4-2. デメリット:人に貸せる状態にするためのリフォーム費用がかかる 4-3. 市川市におけるエリアごとの賃貸ニーズを見極める重要性 5. 売却・保有・賃貸で迷ったときの判断基準 5-1. 将来的に誰も住む予定がないなら「売却」を軸に検討する 5-2. 数年以内に自分や家族が住む明確な予定があるなら「保有・自己利用」 5-3. 駅からのアクセスなど立地が良く、修繕資金があるなら「賃貸」 6. まずは市川市にある実家の「現状価値」を知ることから始めよう 6-1. 売却査定の目安が分かれば、どの選択肢が現実的か比較しやすくなる 6-2. 市川市の不動産事情に詳しい、地元密着の専門会社へ相談するメリット 7. まとめ 1. 市川市の実家を相続したら考えるべき3つの選択肢 相続した実家の扱いは、「売却」「保有・自己利用」「賃貸」の3つに整理できます。建物を解体して土地として持ち続ける、自分が住むといった選択も、大枠ではこのいずれかに含まれます。まずは3つの違いを俯瞰し、自分の状況に近いものから検討を始める方法が現実的です。 1-1. まとまった資金を得て維持負担をなくす「売却」 売却は、実家を現金化して所有関係を清算する選択です。遺産は相続人全員の共有となるため、不動産のままでは公平に分けにくい面があります。相続人全員が「売却して代金を分ける」方針に合意できる場合、不動産を現金化する換価分割は、遺産を分けやすくする方法の一つです。ただし、遺産分割自体で意見が対立している場合、売却そのものを進められないこともあります。 1-2. 将来の活用や居住を見据えて維持する「保有・自己利用」 保有は、現状のまま所有し続ける、あるいは自分や家族が住む選択です。子どもが独立後に住む可能性があるなど具体的な理由があるなら、有効な判断になります。ただし「決めきれないから、とりあえず」という保有は、後述するコストとリスクを抱え込むだけになりかねません。 1-3. 実家を残したまま定期的な収入源に変える「賃貸」 賃貸は、所有権を残しながら家賃収入を得る選択です。資産を手放さずに済む一方、貸せる状態に整える初期投資と、入居者対応という管理業務が発生します。実家がそのまま賃貸物件になるわけではありません。 選択肢 まとまった資金 継続的な支出 手間 検討しやすいケース 売却 得られる なくなる 売却時のみ 誰も住む予定がない/現金で分けたい 保有・自己利用 得られない 税金・管理費が続く 定期的な管理 数年内の利用予定がある 賃貸 初期費用が出ていく 家賃収入が入る 継続的な運営 立地と修繕資金の条件が揃う ✓ポイント:3つの選択肢に絶対的な優劣はなく、「その家を将来使う人がいるかどうか」が最初の分岐点になります。使う予定がないまま保有と賃貸を検討すると、判断が堂々巡りになりがちです。まずは家族間で「誰かが住む可能性」と「売却して分ける方針で合意できるか」を確認するところから始めると、検討の道筋が見えてきます。 出典:知っておきたい相続の基本。大切な財産をスムーズに引き継ぐには?|政府広報オンライン 2. 実家を「売却」するメリットとデメリット 売却の大きな価値は、維持コストと管理責任から解放される点にあります。所有し続ける限り、税金・保険・修繕・草木の手入れといった負担は途切れません。一方で、育った家を手放す精神的な区切りが必要になるため、金銭面だけで割り切れない選択でもあります。 2-1. メリット:固定資産税や管理の負担から解放される 売却が完了すれば、翌年以降の固定資産税などの負担はなくなります。台風のたびに屋根や外壁を心配する必要もなくなり、遠方に住む相続人にとっては見回りの手間も消えます。さらに、一定の要件を満たす相続空き家の売却では、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例が用意されています。この特例は令和9年12月31日までの譲渡が対象で、令和6年1月1日以後の譲渡については、家屋と敷地を取得した相続人が3人以上の場合の控除額が2,000万円となります。 なお、この特例はすべての相続空き家に使えるわけではありません。原則として昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること、区分所有建物ではないこと、相続の直前に被相続人以外の居住者がいなかったこと、相続後に賃貸や居住に使っていないこと、売却代金が1億円以下であることなど、複数の要件があります。耐震基準への適合または家屋の取壊しも条件で、令和6年1月1日以後は、譲渡の翌年2月15日までに買主が耐震改修や取壊しを行う場合も対象に含まれます。 2-2. デメリット:思い入れのある家や土地を手放すことになる 一度手放した実家を買い戻すことは、現実的にほぼ不可能です。仏壇や写真、庭木といった整理も伴い、家族の合意形成に時間がかかる場合もあります。売却代金からは仲介手数料などの売却費用がかかり、譲渡所得が生じる場合には所得税・住民税等が課されるため、手元に残る金額は成約価格そのものではありません。 2-3. 市川市の相場や不動産需要から見る売却のタイミング 2026年(令和8年)地価公示によると、市川市の住宅地の平均価格は1平方メートルあたり30万6,700円、平均変動率は前年比+3.0%でした。都心へ通いやすい立地が評価され、土地の価格は堅調に推移しています。ただしこれは市内の標準地を平均した数値であり、立地や土地条件によって動向には差があります。建物の価値は年々下がるため、土地の価格動向と建物の劣化のどちらが早いかで、待つ意味の有無が変わります。築年数が古い木造住宅では、待つほど有利になるとは限りません。 ✓ポイント:売却を検討するなら、税制上の期限を意識した逆算が欠かせません。相続空き家の3,000万円特別控除には「相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」という期限があり、要件確認や書類準備にも時間を要します。売ると決めていない段階でも、適用の可能性だけは早めに確かめておく価値があります。 出典:被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁 3. 実家を「保有(空き家)」し続ける際のリスクと注意点 保有という選択には、目に見えにくいコストが伴います。誰も住んでいなくても課税は続き、使われない建物は想像以上のスピードで傷むためです。さらに近年は法改正により、管理が行き届かない空き家への行政の関与が強まっています。 3-1. 誰も住んでいなくても固定資産税は発生し、区域によっては都市計画税もかかる 固定資産税は、原則として1月1日時点の所有者に課されます。市街化区域内の土地・家屋であれば、原則として都市計画税も課税されます。住宅が建っている土地には住宅用地の特例が適用され、200平方メートルまでの部分は固定資産税の課税標準が6分の1、都市計画税が3分の1に軽減されます。この軽減は空き家であっても原則として続きますが、裏を返せば税負担はゼロにならず、毎年確実に発生し続けるということです。火災保険料、電気・水道の基本料金、庭木の剪定費用なども積み上がります。 3-2. 放置による建物の急速な老朽化と、近隣トラブルのリスク 人が住まない家は換気がされず、湿気がこもって木部の腐朽やカビが進みます。雨漏りの発見が遅れれば、修繕範囲は一気に広がります。屋根材の飛散やブロック塀の傾き、雑草や害虫の発生は近隣からの苦情に直結し、実害が出れば損害賠償を求められることもあります。 3-3. 「特定空家」に指定されると税金の優遇措置が外れる危険性 令和5年12月13日に施行された改正空家等対策特別措置法により、「特定空家」に至る前段階として「管理不全空家」の区分が新設されました。市区町村から勧告を受けると、いずれの区分でも住宅用地特例が解除されます。 区分 状態の目安 勧告を受けた場合の影響 管理不全空家 放置すれば特定空家になるおそれがある 住宅用地特例が解除される 特定空家 倒壊のおそれ、著しく衛生上有害、景観を著しく損なうなど 住宅用地特例の解除に加え、命令・行政代執行の対象になり得る ✓ポイント:住宅用地特例が外れると、土地にかかる固定資産税の負担は大きく増加します。市川市も空家対策課を設置し、指導や相談の体制整備を進めています。「誰にも迷惑をかけていないから大丈夫」という感覚は、現在の制度では通用しにくくなっているという認識が必要です。 出典:空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律について|国土交通省 4. 実家を「賃貸」に出すための条件とハードル 賃貸は、資産を残しながら収益を生み出せる選択肢です。ただし成立させるには、貸せる状態への投資と、借り手が見込める立地という2つの条件を満たす必要があります。どちらかが欠けると、費用だけが先行する結果になりかねません。 4-1. メリット:愛着のある資産を手放さずに家賃収入を得られる 所有権を保持したまま、毎月の家賃で固定資産税や管理費をまかなえる可能性があります。ただし、将来自分や家族が利用する可能性がある場合は、契約形態にも注意が必要です。普通建物賃貸借では、正当の事由がない限り貸主から更新を拒絶できません。利用時期がある程度決まっているなら、契約期間の満了で確定的に終了する定期建物賃貸借を検討する方法があります。定期建物賃貸借には、書面による契約と事前説明、契約期間が1年以上の場合の終了通知など、所定の手続が定められています。 4-2. デメリット:人に貸せる状態にするためのリフォーム費用がかかる 築年数の経った実家をそのまま貸せるケースは限られます。水回りの更新や内装の刷新、雨漏り・シロアリへの対応まで含めると、費用は数百万円規模に達することも珍しくありません。空室期間中の支出や退去時の原状回復といった運営コストも織り込む必要があります。 4-3. 市川市におけるエリアごとの賃貸ニーズを見極める重要性 同じ市川市でも、募集条件や入居ニーズはエリアによって異なります。JR総武線の市川駅・本八幡駅、東京メトロ東西線の行徳駅・妙典駅など都心へのアクセスに優れる地域であっても、駅距離・間取り・築年数によって想定家賃や募集期間は大きく変わります。駅から離れた住宅地では、駐車場の有無や生活利便施設との距離が入居の決め手になりやすい傾向もみられます。 ✓ポイント:賃貸化を判断するときは、想定家賃だけでなく、空室率や管理委託費、固定資産税、修繕費などを差し引いた年間の実質収支で、初期投資を何年で回収できるかを確認します。感覚ではなく、収入と支出を数字で並べる作業が判断を助けます。 出典:定期建物賃貸借Q&A|国土交通省 5. 売却・保有・賃貸で迷ったときの判断基準 迷いが長引くのは、比較の軸が定まっていないからです。判断を分けるのは「将来その家を使う人がいるか」「立地に賃貸需要が見込めるか」「修繕に回せる資金があるか」の3点です。この順に確認すると、検討すべき方向は絞り込まれていきます。 5-1. 将来的に誰も住む予定がないなら「売却」を軸に検討する 相続人の誰も居住予定がなく、賃貸に耐える立地や資金の見通しも立たない場合、保有し続ける理由は乏しくなります。維持費と老朽化が資産価値を削っていくため、早い段階での売却が結果的に手取りを増やすケースも少なくありません。なお、2024年4月1日から相続登記が義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内の申請が原則です。2024年4月1日より前に相続したことを知っていた未登記の不動産も対象で、原則として2027年3月31日までに申請する必要があります。遺産分割によって不動産を取得した場合は、遺産分割成立の日から3年以内に、その内容に沿った登記が求められます。 5-2. 数年以内に自分や家族が住む明確な予定があるなら「保有・自己利用」 「子どもが数年後に独立する」「転勤の任期が終われば戻る」といった予定があるなら、保有は合理的です。その場合も、月1回程度の換気と通水、郵便物の確認といった管理の継続が前提となり、遠方に住んでいるなら管理サービスの利用も検討対象に入ります。 5-3. 駅からのアクセスなど立地が良く、修繕資金があるなら「賃貸」 賃貸需要が見込める立地で、かつ初期投資を自己資金でまかなえるなら、賃貸は有力な選択肢になります。逆に、資金を借入で用意する前提の賃貸化は、空室が続いた際のリスクが大きくなります。 検討の目安 Yes の場合 No の場合 数年以内に住む人がいる 保有・自己利用を軸に検討 次の項目へ 駅距離や周辺環境から賃貸需要が見込める 次の項目へ 売却を優先して比較 修繕資金を自己資金で用意できる 賃貸の採算性を試算 売却を優先して比較 ✓ポイント:あくまで簡易的な目安であり、条件が近くても最適解が同じとは限りません。それでも軸を整理すると、多くのケースで「売却」か「保有」に絞られていきます。迷いの正体は情報不足であることが大半で、売却査定の目安と想定家賃という2つの数字が揃った時点で、方向性が見えてくる場合もあります。 出典:相続登記の申請義務化に関するQ&A|法務省 6. まずは市川市にある実家の「現状価値」を知ることから始めよう どの選択肢を選ぶにしても、出発点になるのは実家の現状把握です。金額の目安が分からないままでは、判断材料が揃いません。査定は売却を前提とする手続きではなく、選択肢を絞り込む情報収集として活用できます。 6-1. 売却査定の目安が分かれば、どの選択肢が現実的か比較しやすくなる 不動産会社の査定価格は、周辺の成約事例や物件条件などを踏まえて算出する「売却価格の目安」であり、その金額で売れることを保証するものではありません。固定資産税評価額や相続税評価額とも異なります。それでも目安が分かれば、売却して分けた場合の一人あたりの取り分、賃貸化の初期投資を何年で回収できるか、保有を続けた場合の負担といった比較が具体的になります。査定時の資料確認や現地調査によって、境界や接道など追加調査が必要な論点が見つかることもあります。 6-2. 市川市の不動産事情に詳しい、地元密着の専門会社へ相談するメリット 市川市は、国府台や菅野のような落ち着いた住宅地から、行徳・南行徳の利便性が高いエリアまで、性格の異なる地域が混在しています。同じ市内でも需要層や成約までの期間は一律ではないため、エリアごとの実勢を把握した地元事業者の見立てが役立ちます。市川市では、一定の要件を満たす空き家を対象とした「空家除却・活用事業補助金」や「空家活用マッチングサービス」も用意されています。補助対象や受付状況は事業ごとに異なるため、利用前に市への確認が必要です。制度の活用可否まで含めて相談できる点も、地域に根ざした会社ならではの利点といえます。 ✓ポイント:査定を受けたからといって、売却しなければならないわけではありません。「売らない」という判断もまた、現状を把握したうえで下すほうが確かなものになります。相続から時間が経つほど検討の幅は狭まりやすいため、迷っている段階での情報収集にこそ意味があります。 出典:価格査定マニュアルについて|国土交通省 7. まとめ 相続した実家の選択肢は「売却」「保有・自己利用」「賃貸」の3つで、優先して確認すべきは「将来その家を使う人がいるか」という一点です。使う予定がなければ、維持コストと老朽化を抱え続けるより、売却を軸に比較する進め方が現実的といえます。立地と資金の条件が揃うなら、賃貸も検討に値します。判断を急ぐ必要はないものの、税制上の期限や相続登記の義務化を踏まえると、情報収集を先延ばしにする理由はありません。 株式会社エニシングは、市川市・船橋市・浦安市を中心に、不動産売却・相続・空き家・収益物件のご相談へ対応しています。市川市の実家について「まだ売ると決めていないが、価値の目安だけは知っておきたい」という段階でも構いません。エリアごとの動向や制度の活用方法を踏まえ、お客様一人ひとりの状況に合わせてご提案いたします。

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